大阪高級デリヘル ホテヘル 「アルティマトゥーレ」 関連情報 建築

Related Information

建築

[1]

2023/06/27 19:53:16

『夢のマイホームが注文と違う...』施主こだわり屋根がなぜ変更に「足場が外れてわかった時にショック」大手ハウスメーカーと施主のぶつかる主張

MBS毎日放送

2023年6月27日(火) 14:38

 買ったものが「なんかイメージと違う?」ということはときどきありますが…それが『注文住宅』だったらどうでしょうか。「こだわりのマイホームが注文したものと形が違った」。家を建てた男性の憤懣を取材しました。

奈良市にある2階建ての一軒家。施主は木村さん(31・仮名)。

 (木村さん・仮名)
 「こだわりが詰まった家なんですが、トラブルがあって、まだ引き渡しを受けてないという状況です」

 完成した家に問題があったことから、3か月以上も引き渡しを受けていないといいます。
木村さんは去年7月、将来の生活を考えて、約5000万円をかけて大手ハウスメーカーに一軒家の建築を依頼しました。

 (木村さん)
 「将来、結婚した時に家族で住む家という思いで、分不相応かもしれませんけれど、かなり頑張った金額をかけて建てたつもりです」
そんな木村さんが特にこだわったのが家の屋根です。

 (木村さん)
 「水平方向に伸びやかな印象があるので、家自体がどっしり見えて迫力がある。そういった点で希望して注文したんです。すごくデザイン的にカッコいいなというのが正直なところで、それ以外の屋根の形で全く検討してこなかった」

屋根のデザインに魅せられ、この大手ハウスメーカーに決めたといいますが、出来上がった屋根は…。

 (木村さん)
 「左側が寄棟という形です。右側の三角になっている部分が切妻という形です。本来、寄棟屋根で契約していたのに、ベランダの上の部分だけ切妻屋根になってしまっている。もう見るからに違いがわかると思うんですけれども」

元々木村さんは4方向に傾斜面がある「寄棟屋根」と呼ばれる形で建築を依頼しました。しかし、完成した屋根の一部は、本を半分開いて伏せたような形の「切妻屋根」になっていたのです。

 契約前にハウスメーカー側から無償で太陽光パネルを増設すると提案があり、この変更により屋根の形が変わってしまったといいます。

 (木村さん)
 「もう本当に足場が外れて屋根の形がわかった時、本当にショックでしたし、もう父と2人びっくりして言葉出なかったですよ。言葉にならない怒りですよね。1回でも説明を受けていれば、こうはならなかったんじゃないかと思います」

デザインの違う2つの屋根。一級建築士の木津田秀雄さんに、どのような違いがあるか解説してもらいました。

 (一級建築士 木津田秀雄さん)
 「2つの屋根のどちらが上等なのかと言いますと、寄棟屋根の方が屋根の作り方も複雑ですし、重厚感があって建物に影が落ちやすくなって凹凸がよくわかるということで、良いデザインと呼ばれています」

シンプルな切妻屋根にデザインを変更したことで建築コストも下がるといいます。その上で、なぜ施主にデザイン変更を伝えなかったのかと疑問を呈します。

 (一級建築士 木津田秀雄さん)
 「せっかく何千万円で家を建てたのに、残念な気持ちでもう何十年も持たないといけないっていうのは、木村さんから経緯をお聞きする限り、こういうものでいいのかなというふうには思いますね」

屋根の形に納得いかない木村さん。ハウスメーカーに対して注文通りに屋根を作り直すよう求めました。ところがハウスメーカーが出してきたのは「追加工事見積書」。工事費用約530万円が木村さんの全額負担で、屋根の形が変わったことについてはハウスメーカー側に責任はないというのです。

「もし施主が希望されるなら、施主の全額自己負担でやりますよと。こっちの注文したのは寄棟屋根で、出来上がったのは切妻屋根。その間の説明をすっ飛ばしているのにもかかわらず、なんで責任ないって言えるのかなと。腹が立ちますよね」
そもそも木村さんの了解をとったのでしょうか。取材班がハウスメーカーに取材を申し込むと、文書で回答がありました。

 【ハウスメーカーの回答】
 『図面の説明をさせていただいた上で最終図面のご確認をいただいております。契約内容に沿った施工を行ったものであると認識しております』

ハウスメーカーが提示した最終図面。枚数は約90枚あり、この中の1枚に確かに屋根の形状変更が記載されていました。

(木村さん)
 「これが丸々その時にハンコを押した図面のコピーで渡されたものなんですが、全て1個1個ハンコを押していったわけで、流れ作業ですよね。ハンコを押す作業自体はものの10分程度だったんじゃないですかね。『はい、はい』もうこれの繰り返し。作業的にハンコを押したことをもって、全ての了解が得られたというのはちょっと言いすぎじゃないかと私は思いますね」

 木村さんは屋根の形を変えることについて一切説明は無かったといいます。

住宅問題に詳しい辻岡信也弁護士は「確認書にハンコを押したので施主も了解済み」というハウスメーカーの主張には無理があると指摘します。

 (辻岡信也弁護士)
 「素人では建築図面を全てチェックするというのは無理だろうということです。説明すべきものは何なのかというと、契約上、施主さんが特に求めていたものだと思うんです。設計者との話の中で、この点は非常に魅力を感じているであるとか、この点は是非実現したいんだというお話があったならば、その点は設計者として変更する場合に変更したことを明示的に説明しないといけない。それができていない場合には、場合によっては説明義務違反というお話にもなりうると思います」

ハウスメーカーとの話し合いは現在も平行線で、早急に家の引き渡しを受けるよう迫られているといいます。

 (木村さん)
 「ハウスメーカーと合意がなされていないのに、ハウスメーカーは『当初の引き渡し期日が過ぎているから早々に支払いを済ませて引き渡しを受けてくれ』と、そればっかりなんですよ。それができなければ遅延損害金が発生しますよって。もうどうしたらいいんだろうと。どうやったら解決できるのかなと」

 こだわりの終の棲家が思わぬ形になってしまったという悲劇。木村さんがマイホームに入居できる日は一体いつになるのでしょうか。







  1. 1